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勉強

ブログ更新が滞っていて申し訳ありませんでした。

 

さて,本の話です。

南野森編『憲法学の世界』(日本評論社,2013)*1を先日(流し読みですが)読ませて頂きました。

 

 長々とした感想や私よりちゃんとしたレヴューについては,他の方々がブログ等で挙げてらっしゃるようなので,私個人の感想というかこの著書への印象を簡単に述べるとすると,まさに帯にあるように「奥深き憲法学の世界への招待状」という感じでした。

 所謂司法試験等国家試験の勉強においては現代の受験的通説や判例的な理解に留まり,裁判例や法理が現れた当時の社会状況や思想というような背景事情はあまり関心が向けられていないように思われます。『憲法学の世界』の世界は,そのような背景事情をしっかりと記述している印象でした。

 また,この本を読ませていただいて一番印象的な事は,裁判を担当した裁判官の経歴やその裁判官の考え方など,教科書にはあまり見られないような事柄にもちゃんと記述があることでした。裁判官は「エリート」*2であることは当然ですが,どのような経緯で「エリート」に至り,どのような信念を持っているかについて私はあまり意識しておりませんでした。有名な判例も決められたルート・解法が定められているのではなく,色々な経験を得,色々な考えの下で,ある人がその人なりの考えを以てその時々の事案を解決させようとしてきたものであるということを再認識させられました。

 機械的な勉強故かもしれませんが,憲法学における統治論は,無味乾燥として抽象的でつまらないものでひたすら暗記するだけもののように思っておりました。しかし,この本は前述したように特定の理論が現れたその当時の社会事情や裁判を担当した裁判官の考えから説明している論稿が多いので,私の中でモノクロな世界から一気に血の通った色づいたものとして,統治分野が見えるようになりました。

 

司法試験向けというものではないかもしれませんが,法理・判例をしっかりと理解するためには非常に良い本だと思います。なによりも私が読んできた本の中でもダントツの読みやすい本でした。(しかも一章15頁程度全体260頁程度なので,理解の程度はともかく,通読しやすい本だと思います)

 

ではでは。(相変わらずの語彙力の無く,中身のないブログ内容で申し訳ありません)

*1:

www.nippyo.co.jp

*2:「裁判官」を「エリートとして理解する」という視点については宍戸常寿『憲法解釈論の応用と展開[第二版]』(日本評論社,2014)278頁参照

www.nippyo.co.jp

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